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転職について。仕事のミスマッチはなぜ起こるのか?変わるべきは企業側にもある

昨今、若者の離職率が高いと話題になっています。

概ね三割程度との報道ですが、実は事業所の規模により大きく違います。

1,000名以上の大企業では25%未満です。

一方30名未満の中小企業、零細企業で約50%と非常に高い数値を示しています。

また、業種でも大きく差がありトップは飲食・サービス業で約50%の高い数値を示します。

人手不足なのに離職率が高い。そんな矛盾を抱えた日本に先は有るのでしょうか?

 

 

なぜ離職するのか?

なぜ離職するのでしょうか?

理由は人ぞれぞれだと思いますが、

人間関係や待遇への不満が多くを占めるのでしょう。

上司が気に入らない、同僚と反りが合わない。

給料が低い、残業が多い、休日出勤がある。

 

中にはキャリアアップのための転職の方もいるでしょう。

 

この違いはメンバーシップ型の会社かジョブ型の会社かで理由の利率は大きく変わると思います。

 

そもそも離職は悪いことなのか? 

日本の社会において若者が離職することを良しとしていない方がいます。

 

実際、40歳で転職した知り合いは日本と海外で転職に対しての考え方が違うと感じたそうです。

外国の取引先に転職を告げると「おめでとう」

日本の取引先に転職を告げると「なんで?」

 

熟年の方だけではなく若い層でも同じやり取りがされていることが多々あります。

これは日本が未だ終身雇用の考え方が強く、根深いものである証です。

そういった考え方から離職はネガティブな要因になると考えられます。

 

以前、海外の方に「なんでおめでとうなの?」ときいたら不思議な顔をされました。

「だって、新しい人生を歩むのだろう?めでたいじゃないか」

 

正直ビックリしすぎてリアクションできませんでした。

こうも考えかなが違うのかと。

 

何がここまで違うのだろうと考えました。

 

メンバーシップ型とジョブ型の違い

仕事に関する考え方が大きく違うのだろうと思います。

自分に対して仕事があるのか、仕事に対して自分がいるのか。

 

俗に言われるメンバーシップ型とジョブ型の違いが原因ではないかと考えます。

 

違いは多々ありますが、

仕事の内容、給与、採用方法、教育、転勤など

 

細いところは後述のメリット・デメリットで書きますが、

私の考える一番の違いは、

メンバーシップ型は「人に対して仕事を割り当てる。」

ジョブ型は「仕事に人を割り当てる。」

 

つまり

対応しなくてはいけない仕事に対して採用し人を割り当てる

まず採用して適正を見ながら仕事を割り振っていく

ということです。

 

メンバーシップ型

従来の日本に見られる雇用方法で一般的に新卒を一括して大量に総合職として採用します。

多くの場合、自社内で教育を行い、知識と経験を積ませゆくゆくは幹部となる人材を育成して行きます。

 メリット

 終身雇用を前提としており、基本的に解雇されることがない。

専門知識がなくても会社の教育により育ててもらえる。

デメリット

社員に職務範囲の規定がなく会社が必要と判断すればどの仕事に割り振ることも可能。

転勤など基本的には会社の都合が優先になる。

労働内容が明確に決まっていないので長時間労働が発生しやすい。

 

ジョブ型

欧米系の雇用方法でやりたい仕事に対して人を獲得し割り当てる方式です。

非常に合理的な雇用方法だたとは思います。

メリット

専門性を生かせる。

労働内容や勤務地が決まっているため転職がしやすい。

企業としても無駄な人材を抱えないので高額な報酬を提示しやすい。

デメリット

解雇されやすい。雇用がプロジェクト単位になることもある。

専門性がないと職を見つけることが難しい。

 

メンバーシップ型がいいのか?ジョブ型がいいのか?

メンバーシップ型は多くの日本企業が採用している方式で今までは順調に業績を伸ばして来ています。今後もしばらくは主流な方法でしょう。

なぜ、主流なのか?

理由は

①企業は好きに育てられる

②外部から人が来ないことにより「雰囲気」が守られる

ことが私の実感です。

①は大卒新人は真っ白です。企業色に染めることが可能です。

実際、私もいろいろな企業と仕事をしているとカンパニーカラーは強く感じます。

 

②も①と本質的には同じですが、知らない人に空気を乱されたくない。

 

実際に聞いた話です。

新しい部下がものすごい優秀だったらどうしようと悩んでいる方がいました。

私は、そんなに優秀な人が来たら成績も上がるし良いことだと。

その方は、そんなの惨めだし耐えられない。部下な自分より無能な方がいい。

 

生え抜きが重視されるのは基本的に日本人は排他的な人種だからでしょう。

ポッとでの人に役職を取られるのを良しとしない。

 

つまり、きっと大企業にたくさんいるであろうこういった方々が作るピラミッド型のヒエラルキーに落とし込みたい。そのためにはメンバーシップ型が便利なのです。

 

だからといって、ジョブ型がベストかと行ったらそうでもありません。

実際欧米では若者の失業率は日本よりはるかに高い数値を出します。

考えて下さい。

やりたい仕事があります。

候補者は2人。

一人は該当する分野の経験も豊富なベテラン。これからもバリバリ働けるであろう人物。

もう一人は若者。優秀ウナ大学を卒業しているが海のものとも山のものともつかない人物。

 

ジョブ型なら間違えなく前者を採用するでしょう。

つまり、若者が就職するのは難しいのがジョブ型の採用になります。

 

日本の現状

日本はメンバーシップ型の雇用形態を取る会社が大半です。

そのため大卒で一括での採用がなされます。

 

この方法は国として右肩上がりの時代(高度経済成長期)では大変有用な方法だと思います。

社員は解雇される心配をせず仕事に没頭でき、厳しい条件での終身雇用され安定を手に入れられていました。また、メンバーシップ型は年功序列なので耐えれば高額な報酬も獲得できた時代でした。

 

ただ、今日、東京電力東芝といった超がつく大企業ですらあの有様です。

今後約束された企業なんて存在しないでしょう。

その中で企業はメンバーシップ型の雇用を行い、メンバーシップ型の企業側の良い側面だけ続け、労働者のメリットである安定を与えられない状況が生まれています。

フェアな契約状況では無いのです。

さらに言えば、昨今は新卒採用にすら即戦力性を求めています。

 

その点、ジョブ型はシンプルです。能力があれば採用されるし報酬も上がります。

逆の能力がなければ解雇されます。

若者は離職するのはメンバーシップ型の旧態依然とした空気に嫌気が差しているのでしょう。

 

ミスマッチの原因

今までは採用される側については述べていませんでしが、採用される側はとうなのでしょう?

一部のトップ企業に行くような学生は別でしょうが、多くの学生は「妥協」の末、就職先を決めていないでしょうか?

 

一流大学ではない学生は「どうせ俺なんて」「学歴フィルターあるし」などをネガティブな思いからなんとなく就職先を決定していると思います。

実際会社なんて入ってみなきゃわからないし間違いではありません。

私も同じです。最初に内定くれた会社に就職しました。

 

つまり平均的な学生は就職に対して希望も夢の情熱も持っていません。

 

その学生の温度と都合よくすべてを求める会社の温度差がミスマッチの原因では無いでしょうか?

若者が離職するのは当たり前だと思います。

離職率30%というのもポジティブな理由でなく、仕事辞めたらお金がなくなるなどネガティブ要因で離職してい無いだけです。

 

どうしたらいいのか?

完全に私見です。

 

企業はメンバーシップ型を行うなら最後まで責任を持って社員を大事すること。

メンバーシップ型で行う以上即戦力は求めない。

それができないならきっと未来はないでしょう。

 

社員は方向性を決めなさい。メンバーシップ型企業で働くのかジョブ型で働くのか。

あと自己研鑽をすること。能力があれば転職も可能です。すべての選択に責任をもつこと。

 

すべての人間が自分に責任を持って活動すれば社内は変わるのではないでしょうか?

 

さいごに。

偉そうに、お前はどうなの?

と言われると難しいです。正直残業も多いし出張も多い。

でも仕事に責任も感じてますし面白みも感じています。

たまたま入った会社ですが満足しています。

 

結局就職先なんて「たまたま」縁があっただけなんですよ。

気楽に新しい仕事見つけていきましょう!